素材を炒ってから蒸し、圧搾して、ていねいに搾り取っていました。
ですが、最近の量産される安価な食用油は、化学溶剤を使って、無理やり油を吸い取っているようです。
さらに化学溶剤を抜くため 油に高温をかけ、安定性、脱臭などのために更に高温をかける。
原料が遺伝子組み換えの場合もあるようです。
良い・悪いのお話しではなくて
どちらの製法に、愛を多く感じますか?
昔は貴重な油は、大量に食べられませんでした。
でも現在は、安価に手に入るので、油を簡単に摂取できるようになりました。
ファストフードや外食に使われるのも、この油です。
マクロビオティックでは、圧搾法で作られた一番搾りのゴマ油や菜種油を基本的に使用します。
他にも米油、大豆油、オリーブオイル、グレープシードオイル、麻の実油など、色々な種類の油がありますが、それぞれ特性が違うので、陰陽のバランスを考えてお料理に活用するとよいでしょう。
陽性→陰性の順に【ごま油→菜種油→米油・大豆油・オリーブ油→グレープシード油→生食オイル】となります。
油のバランスをとるために、ごま油(陽性)と菜種油(陰性)を半々に混ぜることもあります。
【油の種類と特徴】
・ なたね油
なたねを搾ったもの。美しい濃い黄色で特有のクセがあり、天ぷらに使うと独特の風味が出る。必須脂肪酸をバランスよく含み、熱に強く、揚げ物のほかに炒め物、煮物などにおすすめ。
・ 太白ごま油
白ごまを焙煎せずに搾った無色透明のごま油のこと。
香りの高さが格別で、抗酸化物質が含まれ、酸化しにくく、加熱調理にも安心。揚げ物、炒め物、煮物や手当法にもおすすめ。
・ オリーブオイル
オリーブの実を搾った油で緑を帯びた黄色。産地や収穫時期により香りと風味に差がある。
オレイン酸が主で酸化しにくく、生でドレッシングやマリネなどに使うほか、揚げ物、炒め物にも。
・ グレープシードオイル
ぶどうの種を搾った油で緑色。あっさりとしてクセがなく、ドレッシングや塩を混ぜてパンに添えるなど生食が美味しい。参加を防ぐビタミンEなどの成分が豊富なので、加熱調理もOK。
・ 麻の実油
麻の実から搾った暗緑色の油、ナッツのような軽い風味があって美味。
80%以上が必須脂肪酸で、リノール酸とαリノレン酸のバランスが理想に近い。
生食がおすすめ。
・ えごま油
シソ科のえごまの種を搾った油。食すと10年長生きするとのこと。αリノレン酸が約60%も含まれるので、ドレッシングやマリネに使うなど生食に。
・ フラックスオイル(亜麻仁油)
亜麻の種から搾った油でさらっとしていてクセがない。
αリノレン酸を約50%以上含み、リノール酸と合わせると火数脂肪酸が約70%になる。
ドレッシングやマリネに使うなど生食に。
脂肪酸は、エネルギー源や細胞膜の材料になるなど、私たちが生きていくのに欠かせない栄養素。
脂肪酸のひとつ、リノール酸は必須脂肪酸と言われていて、血中コレステロールを下げ、高血圧や動脈硬化を予防してくれるそうです。
ただ、摂りすぎると免疫力を抑制するなどの害があるので注意!
αリノレン酸は血流をよくし、がんやアレルギーを予防し、脳の働きを活性化してくれます。
加熱した油は、体を温めてくれるので、冬の寒い時期に揚げ物はとても体があったまります。
大根おろしなどの薬味は油を分解しやすくしてくれるので一緒にいただいてください。